橘 熊野

准教授

TACHIBANA yuya

分子科学部門

研究KEYWORD

バイオマス化合物,バイオベース高分子,生分解性高分子,高分子化学,有機合成化学,超分子化学

研究分野

環境保全対策,高分子,有機材料

主な研究テーマ

  • バイオベース高分子の開発
  • 易リサイクル性高分子の開発
  • 生分解性高分子の分解性制御方法の開発

研究概要

プラスチック(高分子)は社会生活を維持するために不可欠な材料ですが,その使用量の拡大に伴って,化石資源の大量使用・廃棄物処理・環境への蓄積などの環境問題を引き起こしてきました。それらの環境問題解決のため,環境低負荷型プラスチックの開発が求められています。私たちは,それらの環境問題を解決すべく,下記3つの高分子開発を進めています。
【バイオベース高分子の開発】化石資源への依存脱却のためにはバイオマス資源の利用は不可欠です。そこで,可食バイオマス資源からの高分子開発を進めています。既存プラスチックのバイオマス化だけではなく,全く新しい高分子の開発も進めています。
【易リサイクル性高分子の開発】資源の有効利用のため,プラスチックのリサイクルが必要です。しかしながら,現在のプラスチックはリサイクルを前提にしていません。そこで,リサイクルを前提として高分子の設計・開発を進めています。
【生分解性高分子の分解性制御方法の開発】プラスチックの環境蓄積を防ぐためには,環境中の微生物によって分解される生分解性高分子が不可欠です。そこで,環境分解性を自在に制御した生分解性高分子の開発を進めています。

提供できる技術・応用分野

有機・高分子化合物の合成と化学的・物理的評価,成形加工,プラスチックリサイクル,生分解性評価

主要な所属学会

日本化学会,高分子学会,有機合成化学協会,繊維学会,アメリカ化学会

代表的な論文 または 特許

  • Synthesis and Verification of Biobased Terephthalic Acid from Furfural, Scientific Reports, 5, 8249 (2015).
  • Environmental biodegradation control of polymers by cleavage of disulfide bonds, Polym. Degrad. Stab, 137, 67-74 (2017).
  • Chemically recyclable bio-based polyester composed of bifuran and glycerol acetal, 145, 110242 (2021)