環境創生部門,環境エネルギーコース,河原 豊

河原 豊

教授

KAWAHARA yutaka

環境創生部門 環境エネルギーコース

研究KEYWORD

生物材料,バイオマス科学, 未利用資源高分子,環境材料開発,,高機能繊維, 絹タンパク, ケラチン

研究分野

高分子,有機材料

主な研究テーマ

  • 生物由来材料を用いた環境材料開発
  • 羽毛ケラチンの利用技術開発
  • 新しい絹糸の開発

研究概要

動・植物の未利用バイオマスからのエコ素材の製造技術開発を行っています。人類は生物由来材料を巧みに生活に利用して発展してきました。そこで,合成化学物質を使用しなくても「水と熱と生物の産生物だけで,使える材料は開発できないか!」と思い取り組んでいます。今は,杉の間伐材と廃棄羽毛を用いて,100%天然物からなる複合材料(擬木:ぎぼく)を作る研究をしています。将来的には,木質系繊維を複合して弦楽器用の木材代替品を作りたいと考えています。水と生物材料のみから作られるため,とても人に優しい材料になります。また,実験する学生さんにとっても,とても安全で,化学物質の人体への影響を心配する必要はありません。間違って目に入れても,飲み込んでも,人類の長い歴史の中で共存していたものだけを出発原料としているため,とても安全です。さらに,最近は,カイコの代謝と繭の関係を調べています。カイコは群馬とゆかりの深い生物ですが,ストレスに強いたくましい蚕の作る繭糸は,とても繊細で奥深いです。一緒に体験してみませんか?人にやさしい素材開発を体験できる研究室です。

提供できる技術・応用分野

絹,羽毛,植物繊維などの生物材料の有効利用と商品化,繊維工学全般,食品廃棄物等からの活性炭製造

主要な所属学会

繊維学会,日本シルク学会,日本繊維機械学会

代表的な論文 または 特許

  • Crystallization Behavior of Bombyx mori Silkworm Fibroin in Liquid Silk in Static and Flow States: Influence of the Interactions of the Sericin Fractions with the Fibroin, Journal of Macromolecular Science, Part B, Physics, 60, 153-174 (2021). DOI: 10.1080/00222348.2020.1841431
  • Direct Resinification of Two (1→3)-β-DGlucans, Curdlan and Paramylon, via Hot-Press Compression Molding, Journal of Macromolecular Science, Part B, Physics, 59, 635-647 (2020). DOI: 10.1080/00222348.2020.1766758
  • Dyeing Behavior and Multi-Functionalities of Polylactide/Poly (Ethylene Terephthalate) Conjugate Fibers Produced by High-Speed MeltSpinning, Journal of Macromolecular Science, Part B, Physics, 60, 63-75 (2021). DOI: 10.1080/00222348.2020.1819665