研究KEYWORD
脂質,モデル生体膜,生体液晶,生体コロイド,ステロール,X線回折,熱測定
研究分野
生物物理学,物性物理学
主な研究テーマ
- 生体膜におけるステロール役割の解明を目指した研究
- 膜タンパク質・脂質相互作用のモデル系での研究
- 生体由来の有機分子(ポリフェノールなど)とモデル生体膜の相互作用の研究
研究概要
「生命とは何か」という問いに対して物理法則からの答えを探すことと,「生命の巧みさ」を工業技術に生かすこと!を大きな目標に研究している。現在は,おもに生体膜を構成している脂質分子を対象に,脂質分子の物性と生体機能の相関を中心に調べている。X線回折に構造学的計測手段と,熱測定を中心とした物性測定を主に用いて,実験的に研究を進めている。近年は,薬剤と生体膜の相互作用にコレステロールなどのステロールがどう関与するか関心を持っている。また,共同研究として,フッ素化されたリン脂質に膜タンパク質を再構成した系で,タンパク質・脂質相互作用の研究も進めている。
提供できる技術・応用分野
脂質分子は,天然の界面活性であり,乳化技術に応用できる可能性があります。ドラックデリバリーに応用されている脂質キュービック相の研究や,皮膚のバリアを担う脂質セラミドも研究を行っています。
主要な所属学会
日本生物物理学会,日本物理学会,日本膜学会,日本放射光学会,日本中性子科学会
代表的な論文 または 特許
- Effects of salt and gel network structures on purple membrane stacking in hydrogels immobilized with poly(vinyl alcohol). J. Appl. Phys. 129: 014701 (2021) (6 pages)
- Release of Ceramide Molecules from Ceramide-Containing UV-curable Acrylic Adhesive Gel Sheet Affixed to Human Skin. J. Oleo Sci. 69: 1307 – 1315 (2020).
- Stability of the two-dimensional lattice of bacteriorhodopsin reconstituted in partially fluorinated phosphatidylcholine bilayers. Biochim. Biophys. Acta 1861: 631-642 (2019).