研究KEYWORD
高分解能分子分光,分子構造,分子間振動ダイナミクス,分子クラスター,分子間相互作用,星間分子
研究分野
物理化学
主な研究テーマ
- 量子統計を考慮した分子間相互作用の分光学的研究
- 宇宙空間に存在する炭素鎖分子の分子構造と電子構造に関する研究
- 分子間振動ダイナミクスのコンピュータシミュレーション
研究概要
私たちの研究室では,超音速ジェット法と組み合わせたフーリエ変換マイクロ波分光装置を用いて,主にHCNやCOなどの星間分子と水素分子から成る分子クラスターの分子間相互作用ポテンシャル曲面を決定する研究を行っています。エネルギー分解能の高いマイクロ波分光法を用いると,純回転スペクトル中に核スピンと分子内電場勾配間の相互作用に由来した超微細分裂構造を観測する事ができます。この様にして得られた精密な分光データの情報を基に,分子間相互作用における量子統計が与える影響を詳しく調べ,そこから星間分子の異性化ダイナミクスや特殊な量子状態分布をもたらすメカニズムを明らかにしていきます。
提供できる技術・応用分野
気相における分光計測,C言語を用いた分子分光計測データの解析プログラム開発
主要な所属学会
日本化学会,日本分光学会,分子科学会
代表的な論文 または 特許
- Reevaluation of C4H Abundance Based on the Revised Dipole Moment, The Astrophysical Journal, article number 890:39, 2020(8pages)
- Observations and analysis of absorption lines including J = K rotational levels of CH3CN: the envelope of Sagittarius B2(M) , Monthly Notices of the Royal Astronomical Society, vol.497, 1521, 2020 (5 pages)
- Precise Observations of the 13CO/C18O Isotope Ratios Toward the Galactic Center, Research Notes of The American Astronomical Society, vol.3(5), 78, 2019