谷野 孝徳

助教

TANINO takanori

環境創生部門 環境エネルギーコース

研究KEYWORD

微生物,殺菌,食品,高電圧パルス電界,大気圧非平衡プラズマ,発酵

研究分野

化学工学

主な研究テーマ

  • 高電圧パルス電界を用いた微生物制御技術の開発
  • 大気圧非平衡プラズマを用いた粉粒上食品の低温殺菌技術の開発

研究概要

静電気技術を微生物に適応することを主軸として,食品関連分野における研究を実施しています。微生物は私達の生活環境に無数に存在しています。フードロスや食中毒の原因となる食品の変質・腐敗と味噌・酒などをつくる発酵は実は同じ現象で人の役に立つかどうかが違うだけあり,私の研究は微生物と上手に付き合うための研究です。
静電気技術にはナノ秒単位(1ナノ秒=10億分の1秒)の超短時間だけ高電界を発生さるパルス電界と呼ばれる技術があります。これを用いてバクテリアなどの微生物を非加熱で殺傷したり機能を引き出したりする研究を行っています。食品を非加熱殺菌できれば,フレッシュな食品本来の風味・栄養素を損なわず長期間の保存が可能となります。また,微生物機能を上手に利用することで,これまでにない機能を持った発酵食品なども開発できます。静電気技術を用いると通常数千℃にもなるプラズマを低温で発生できます。これは冷たいプラズマ(コールドプラズマ)と称され,条件を整えると触れても熱さを感じないものを発生させることもできます。この低温プラズマを用いて香辛料や穀類などの粉粒状固体食品の非加熱殺菌も研究しています。

提供できる技術・応用分野

微生物制御(検出・殺菌・発酵),食品加工

主要な所属学会

静電気学会,日本食品工学会,化学工学会,日本生物工学会

代表的な論文 または 特許

  • Inactivation of Aspergillus sp. spores on whole black peppers by nonthermal plasma and quality evaluation of the treated peppers. Food Control. 97. 94-99 (2019)
  • Engineering of pulsed electric field treatment using carbon materials as electrode and application to pasteurization of sake. Journal of Electrostatics. 104. 103424 (2020)
  • Inactivation of Bacillus subtilis spores on the sur1face of small spheres using low-pressure dielectric barrier discharge. Food control. 109. 106890 (2020)